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2010年8月10日火曜日

AnestAssist PK/PDを使ってみた

外勤先の整形外科手術。予定時間を大幅に延長しそうな手術の中、気温はずっと19℃。真夏の中に極寒の地にいるのは、炎天下で働いている人から見たら極楽なのだろうが、寒いものは寒い。長袖を着て、1000mlの温生食を抱えてじっとモニターを眺める。

長時間の手術で集中力を切らさないようにと言う訳ではないが、おもちゃを持っていった。LiSA2010年8月号834頁に紹介されていたiPad/iPhoneアプリを6つほどダウンロードしてみた。中でも「AnestAssist PK/PD」は2300円とアプリにしては値がはるが、お金を取るだけの性能がある。フェンタニルの効果部位濃度を簡単に知ることができ、長時間の手術でもフェンタニルを躊躇なく入れることができた。これは非常に役立つアプリだ。全て英語だが、タッチしていくだけで直感的に使用可能である。

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日本光電のポスターを何気なく見ていたら、昔から感じていた疑問を思い出した。何故心房細動はAfで心室細動はVFなのか。おんなじfibrillationなのに、小文字と大文字。気になって日本循環器学会の用語集を検索すると心房細動はAF、心室細動はVFであった。因みに心房粗動はAFLと略す。大文字小文字の謎は取り敢えず先延ばしすることとして正式な略称について知ることができた。

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2本目の末梢静脈路がとれた、と取ってくれた研修医の方を振り返ったら右の手背に22ゲージ針。こんなラインでいざと言うときの輸血が出来るか、と説教してしまった自分が、かつてそうなりたくないような小うるさい麻酔科医になりつつあるような気がして妙にしょんぼりした1日だった。I先生、ごめんなさい。(目の前の人に謝るときに謝りすぎると、許してもらいたいんだ、という自我が謝罪に優先されてきてしまい、謝罪の本質から外れてしまうのでほどほどにしよう)