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2011年2月22日火曜日

(本) 30歳からの人生戦略 ― 古市幸雄

副題には
勉強を「仕事とお金」に変える方法
とあります。

多くの医師にとっては、ここで書かれている戦略があろうとなかろうと、まずまず安定した収入を得て、人生を終えることができるかもしれません。医学部という、まさに医師を作るための工場で培養された人間にとっては、勉強(あくまでこの著者が言うところの勉強ですが)は既に多くの場合習慣になっており、勉強が仕事とお金に変わっています。勉強が習慣になっているのは、これまで馬鹿にされることが多かった「知識の暗記に偏った学校教育と受験」を、各人の好き嫌いはさておいて通過してきているからです。人並みの努力で云われるがままにこつこつと努力をしてきた人間が到達できる場所として、医師という職業は他職に比べて、経済的には恵まれていると私は思います。経営者ほどのキャッシュは得られないが、雇われる労働者として得られるお金としては十分すぎるでしょう。

・Dike wasn't a bad leader because he made bad decisions. He was a bad leader because he made no decisions.(バンドオブブラザーズ第7話、雪原の死闘 p34)
・Tell your audience what you're going to tell them. Tell them. Then tell them what you told them.(106)
・継続できるかどうかは、あなたがスランプに陥ったり、気分が乗らないときに、やり続けられるかどうかに掛かっているのです。・・・中略・・・。継続できている人は毎回、「する」ことを選んでいるだけです。(148)

これからのキャリア形成のヒントがあれば・・・と思い読んでみましたが、今の時点の私にはあまり活用できる文言は見つかりませんでした。どちらかというと、もらった給料を飲み会等に散財してしまって貯金がないという方や、電車で移動中はケータイでゲームor高齢者を差し置いて優先席に陣取って鼾をかいて爆睡・・・のような習慣を持った方(私がこれらの習慣を批判する気はありませんが)で「このままではダメだ」と思っているような人が読むと得るところがありそうな印象を受けました。読書家⇒金持ちの図式は成り立ちませんが、金持ち⇒読書家は結構な率であたっているのではないでしょうか。