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2012年6月5日火曜日

(本) 周術期コミュニケーション技法 (MEDSi, 2012年)、 (麻) 非侵襲的COモニタのレヴュー、(走) 膝は故障気味だけど・・・


周術期コミュニケーション技法

原著は2010年の本です。慈恵医大の先生たちが翻訳されています。
手術室入室時に「がんばりましょうね!!」とやたらめったら患者さんに声をかける外科の先生がいます。
全身麻酔導入時に「点滴の入っている場所がびりびりしますよ~」とやたらとプロポフォールの血管痛を強調したり、麻酔覚醒後に患者が穏やかな表情をしているのに「痛くないですか?!気持ち悪くないですか?!」と元気いっぱいに声をかける看護師さんと麻酔科医がいます(なのに術中の患者さんの状態変化には結構無頓着だったりします)。
それらの声かけが適切な場合もあるのかもしれませんが、相手が患者さんじゃなかったらそんなコミュニケーションしないだろ、って場面にこれまで多く出くわしてきました。だからといって、初めてお世話になる病院で、外回りの看護師さんを捕まえて「やたらと痛いですよ、とかちくっとしますよ、とか言わないで下さい」なんて言ったら、その日から私がコミュニケーション不全の烙印を押されるんだろうな・・・。
勿論、患者さんに投与するフェンタニルやスガマデクスを「なぜ投与したのか」と同じ位に、自分の口から発せられる言葉を逐一振り返らないといけませんが、それを逐一教えてくれるような親切な(お節介な)人はいません。
自分の発している言葉が適切なのか、について考えを深めることは、麻酔科学の知識を身につけることと同じかそれ以上に大事なことなんだと思います。この本は間違いなくその一助となります。主な想定読者は麻酔科医ですが、外科の先生や看護師さんにも役立つでしょう。masuiメーリングリストでも流れてましたし、もう結構売れて読み終わった方も多いのかもしれませんが、私にとってもよい本でした。感謝です。

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こないだ書いたAnesthesiology2012年6月号のcase scenarioと同じ方向性ですが、
Noninvasive Cardiac Output Monitors: A State-of the-Art Review

が出てます。雑誌は「Journal of Cardiothoracic and Vascular Anesthesia」ですがこちらもfreeです。noninvasiveとか言ってVigileoとかPiCCOが紹介されてるんですが・・・非侵襲的じゃないじゃん。その中で、以前自分のブログのここに記載したNICOM(totally noninvasiveなCOモニター装置)についても結構行数が割かれていて、なお且つそれを使った術中循環管理プロトコールのfigureもあって、それなりに面白いです。

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運動不足ですがしつこくできることを試行錯誤中。
・其の百四十八:5/20 1.3km, 8min 8km/h
 muscle: 大胸筋、腹斜筋、腹直筋、上腕二頭筋
・其の百四十九:6/3 2.0km, 16min 8km/h
 muscle:臀筋、腸腰筋、大胸筋、腹直筋、腹斜筋
先日、整形外科で教わったリハビリ法を毎晩試しつつ、おっかなびっくりスローペースで走ってみたら2kmまでは無痛で走れました。そこで止めました。しばらく筋トレ中心にします。水泳にもチャレンジしてみようと思います。

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やることに意味があるのかよくわからないまま、必要にせまられて始めた禁酒も今日で31日目です。アルコールはなければないで、特に困らないってことがわかりました。この間、ノンアルな飲み会というのも体験してみましたが、特に問題ありませんでした。寧ろ酔っ払ってるんじゃないかってくらい饒舌な自分がいました。引き続きチャンスがあれば、ノンアル飲み会に参加してみようと思います。