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2012年8月15日水曜日

(雑) どこで勉強すると1番はかどるか??

誠にくだらなく、誰に向けての記載なのかまるで分かりませんが、書いてみたいと思います。
勉強する場としては、ぱっと思いつくだけで下記が選択肢としてあります。

1. 自宅
2. 職場(医局なり控え室の自分の机)
3. 図書館
4. 街の喫茶店やファーストフード店
5. 有料の自習室
6. その他の長時間滞在可能な商業施設
7. 移動の電車の中
8. 新幹線や飛行機の中

1. 自宅
これは一人暮らしか、伴侶がいるか、はたまた子どもがいるか、そして子どもがどれくらいの大きさなのかによって千差万別でしょう。一人暮らしであれば、周りにおいてあるものに時間を奪われなければ好きなだけ集中できると思います。羨ましいです。いや、本当に。嫌味では全くありません。
伴侶がいる人は伴侶の理解度によるでしょう。こちらが集中したくともそうさせてくれないことはままありそうです。況や子どもをや。両親と一緒に暮らしている方も少なからず注意力散漫になるでしょう。ましてや要介護の親御さんであれば家で集中して勉強するのは不可能かもしれません。
 
2. 職場(医局なり控え室の自分の机)
麻酔に入っていない時に、どれくらい集中できるか。周りの同僚先輩後輩とおしゃべりに興ずることなく集中できるか。または周りの人達にどれくらい「今話しかけて来ないでよオーラ」を出せるか、というところでしょうか。本人の努力というより、「どれくらい人にどう思われても気にしないでいられるか」だと思います。後は「あいついつも勉強してるよな」という言葉をどれくらい気にせずいられるか。
麻酔中に本や論文を読む人を見かけることがありますが、私には不可能です。せいぜい薬剤なんかのマニュアルを見る程度です。論文はとてもじゃないけど読めません。患者さんが命がけなのに論文なんか読んでていいのか?!という批判もどこからか聞こえてきそうですが、麻酔中に居眠りするのと論文熟読したり専門医試験の問題集開いたりするのとではどちらがいけないことなんでしょうか。

3. 図書館
街の図書館は意外と混んでいます。中高齢者が熱心に本を見ながらノートを取る姿をよくみかけます。勉強スペースがあっても仕切りがなかったり、席が少なかったりするので気が散って勉強できないかもしれません。また、パソコンのキーボードを打つ音が嫌がられる可能性(もしくは不可)が高く、ネットで何かを調べながら勉強するには不向きでしょう。大学病院勤務なら大学の図書館が使用可能なので、一番落ち着いて勉強できそうです。私はMacBook ProとiPadとWiFiルータとiPod classic等々をリュックいっぱいにして持ち込んで勉強して、図書館から出ようとしたところ、出口ゲートのアラームに引っかかったことがあります。それ以来、軽装で行く事にしています。

4. 街の喫茶店やファーストフード店
これは完全に客層によります。ノイズキャンセルヘッドホンや耳栓や爆音ヘヴィメタルで外界をシャットダウンできる人ならば、壁に向かって座れば1−2時間くらいは勉強可能です。小学生〜高校生が都会のファーストフード店には多くたむろしており視界の端のほうでチラチラと気を散らせてきますので、それが気にならなければ学会準備なんかも結構はかどります。但し、分煙の店で禁煙席に座っても多くの場合服やアタマにタバコの匂いがつきます。そうすると「ちょっとどこ行ってきたの?!」と妻にお咎めを受けることもあるでしょう。

5. 有料の自習室
東京に来てからそういうものがあることを知り、1度だけ使用してみました。東京に限らず大きな都市にはこのような商業施設があり、社会人の資格試験取得者向けに需要があるようです。ですが高いです。私が使用したところでは630yen/hでした。5時間やると3150yenです。105円の文庫本なら30冊買えてしまいます。なんで勉強するのにお金を払わなきゃならないんだ、というのが正直なところですし、1−2時間くらいならスターバックスとかの方が美味しいコーヒーが付く分お得です。ただし静かで清潔ですので、気合を入れてやるにはおすすめなのかもしれません。お金かけた分やるぞ~という貧乏根性があれば頑張れそうです。

6. その他の長時間滞在可能な商業施設
ぱっと思いつくのはカラオケです。ただしカラオケを使用する場合は室内の明るさがどれくらいなのかに注意する必要があります。私は昨年、専門医試験前日に早めに神戸入りしてしまったので、ホテルチェックインまでの時間を使って勉強しようとカラオケに入ったのですが、その部屋があまりに暗くて勉強になりませんでした。すぐ部屋を出ればよかったのでしょうが、数時間熱唱してしまいました。
もう1つ挙げられるのはマンガ喫茶です。ただしこちらも室内の明るさが問題になりますので、そこがクリアできれば、ですが。漫画の魅力に打ち勝つ精神力があればそもそもどこでも勉強できそうですので、そういう方はわざわざマンガ喫茶に行く必要はないかもしれません。また、マンガ喫茶は勉強するためのテーブルというか机というか、スペースが広いところはあまり無いように感じます。マンガ喫茶備え付けのデスクトップパソコンにOfficeが入っていることはありますが、医学用語の変換に時間がかかりすぎるため思わず「Google日本語入力」をダウンロードしたくなります。ということでマンガ喫茶に滞在中、その欲望に抗する気持ちでいっぱいのため、やりたい学習作業は全く捗りません。なのでマンガ喫茶に行く事はだいぶ前にやめました。

7. 移動の電車の中
これはインプットにほぼ限られるでしょう。私は無理ですが、得意な人は得意なようです。英語の論文を公共交通機関で移動中に読むだけでも気持ち悪くなる事が多い私は読書や耳英会話かヘヴィメタルかクラシック鑑賞か睡眠に当ててます。膝の上にノートパソコン置いて一心不乱にキーボードを打つビジネスパーソンを時々見かけますがあれは何をしていらっしゃるんでしょうか?iPadで論文読むという選択肢もありますが、あれはあれで結構重いので、眠い時には重くて落っことしそうになります。
車で移動される方はオーディオブックとかPodcast、iTunes U、各種動画などによる学習になるんでしょうかね。

8. 新幹線や飛行機の中
ネット環境がいまいちなので、ウェブで調べ物をしなくて済む勉強なら捗ります。勿論周りに座っている人が静かでマナーある人ならば、ですが。一度長距離旅行中に新幹線内学習を試みましたが、後ろに座っていた高校生くらいの男の子が「ねぇ、この席に座ってたらまずいんじゃないお母さん。他の席に移ろうよ〜」と1時間以上母君に訴えていたのが気になって全く捗りませんでした。

・・・
ということでいろいろあげてみましたが、大学なりの図書館、もしくは邪魔が入らない医局の机が一番集中できそうです。勉強することが割と習慣化している(尤もそれが仕事とも言えますが)医師は勉強しやすい環境があって、他職種のビジネスパーソンよりも恵まれているのかもしれません。もし皆さんのおすすめ勉強場所があったら是非教えて下さい。お願いします。

あと必要なのは、勿論やる気ですよね…。

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最近、本も気が散って読めないです。三島由紀夫の「金閣寺」にも人生初挑戦してみたのですが100頁ちょっとで頓挫しました。ということで別の本から。

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 おまえの一番大切なことは何かと聞かれると、人によって、誠実であることが重要だとか、愛情が重要だとか、一人一人言い方が違うと言っていいくらいです。たしかにそれはどれもみんな重要でしょう。
 でも、自分にとって真に重要なことは何なんだと突きつけられたなら、僕ならこう答えるでしょう。その時代時代で、みんなが重要だと思っていることを少し自分のほうに引き寄せてみたときに、自分に足りないものがあって行き得なかったり、行こうと思えば行けるのに気持ちがどうしても乗らなかったりする、その理由を考えてみることだ、と。(真贋―吉本隆明、講談社文庫、p209-10)

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今回本書を通読した中では、この言葉だけが、何となく私の心に引っかかりました。また別のときに読めば別の言葉が引っかかるのかもしれません。

自分の心がどちらの方向に向かっているのかを客観的にみるのは、ときにとても難しいです。いや、ほとんど常に難しいです。何故なら自分が自分の心の状態を判定する時に基準となるものは、自分が経験したこと―それは本から得たものや人から聞いたうわさ話、患者さんの過去のカルテから推測できる人生なども含めますが―しかないからです。だから客観的に判定するなんてことはそもそも不可能なのでしょう。

ですが主観的に、その時に自分の心身を支配する感情に、どっぷりと浸かってしまうのが良いのか悪いのか。その判断に迷う時があります。
今がその良いときなのか、悪いときなのか。
それは後方視的にしか分からないような気がしますが、どっぷりと浸かることに抵抗する自分の心を客観的に見ようとする自分が、その自分が自分の中にいることに気づいていられるのは良いことなのかもしれません。