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2013年8月9日金曜日

(雑) 越える山は幾つでもあるものです、越える気概がその胸の内にありさえす れば。

少し前の話ですが、暫(しばら)くぶりに―最後に目にしてからもう10年以上経ったと思いますが―東武線の浅草駅を見ました。記憶の中の私の浅草駅はこんな様相ではなかったので、嬉しい驚きでした。この日、珍しく15000歩/日、歩きました。



ここ数年で、胃腸の調子が、最も具合の悪い1週間でした。社会人になってからは、発熱しても風邪を引いても食欲だけは維持されていましたが、今回に限っては、食べたいと思うものや飲みたいと思うものが摂取出来ませんでした。このようなことは、カンピロバクターに罹患した10年ちょっと前以来のことです。
幸いにも、皆さんのお陰で、もう少しの時間で復調できそうです。ご迷惑をお掛けしました。

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先日、アイアン・フィスト (The Man With The Iron Fists 、2012年、米・香港合作)を見ました。ブログに映画の記録をするのは久しぶりな気がします。この映画でいいのかわかりませんが、見てしまったのですからどうしようもありません。映画館で映画を見たのは「レ・ミゼラブル」以来。7ヶ月ぶりに映画館で映画を見ました。なんでも8月3日が公開初日だったらしいです。



タランティーノ、ラッセル・クロウ、ルーシー・リュー、が並んでいれば、予備知識ゼロ…というか上映されることすら知らなかったとしても映画館を素通りすることはできません。
監督&脚本&主演&音楽を務めているRZA(レザ)はアメリカの「ウータン・クラン」(1992年から活動)というヒップホップグループのリーダーの方らしいです。今日はじめて知りました。どうりで本作ではヒップホップがBGMとして多用されているわけです。
このRZAという方。wikiを見るとタランティーノの「Kill Bill」の音楽も手がけた方なんですね。ということは私もこれまで無意識のうちにRZAの音楽を聴いていたということになります。今度ウータン・クランの1993年発表のアルバム「燃えよウータン」を聴いてみたいと思います。

本作は19世紀の中国のとある村を舞台としたカンフー映画ですが、タランティーノが監督した新作です…と言われたら全く疑わずに受け入れてしまう自分がいます。

これは凄いですよ。「Kill Bill vol.1」や「Death Proof」(デス・プルーフ in グラインドハウス)に、ジャッキー・チェンの「酔拳2」を混ぜたようなテンションです。これらの映画が好きな人は本作も多分好きだと思いますが、生理的に受け付けない人も多いのではないかと思います。まぁR-15指定ですし、劇中、腕や頸は刃物で切断されますし、血はピューピュー飛びますし、遊女は沢山出てきますし…その辺が許容出来る、懐の深い方であれば見るといいような気がします。いずれにせよ批評する対象として見る作品ではなく、ビール飲みながら見るくらいがちょうどいいレベルでしょう。

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教科書読んでます…と真面目なドクターに言ったら怒られるかもしれない本を、最近たくさん買いました。仕事の本です。友人にすすめられたもの、自分で面白そうだなと思ったもの、まぜまぜですが。
社会人になって9年目になりますが、新しい発見が沢山ありました。レジデント向けだと思ってなめてはいけません。いや、やっぱりなめてるのかな…今の私にはよく分かりません。
これらの本をもう少し咀嚼したら、英語で出版されている同程度の書籍に触れてみたいと思います。



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偶然出会った幸田文(こうだあや)の本の中に、面白い言葉を見つけました。



それぞれの心ごころなのだ、自由なのだ。人の注意は聴くのもいいが、人の指図などに従わなくてもいいのだ。当人がいいと云えば話は別になる。どんな中にだって行きたいとなれば行ってしまうものなのだ。人を押しのけ、人も踏み越えてでもということは、いくらでも例がある。そこだよ、自由というのは。―ただ、私のとしよりの好みから云えば、押しのけたり踏み倒したりは好きじゃない。押しのけたあとの始末を、あっぱれと云えるほど上手にやってのけたものは少いからねえ。  p231-2

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以前読んだ本の中にあった言葉ですが、最近になって再度出会った言葉もここに引用させていただきたいと思います。正岡子規の言葉です。

余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であった。(細川護煕―ことばを旅する、文春文庫p168 より)

停滞したり後退しているように思える日々だとしても、何かしらの点においては前に進んでいる筈です。その予感を頼りにして生きることも大事なことなのかもしれません。

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イタリアの黒塗りシンフォニックブラックメタルバンド「Fleshgod Apocalypse」の新譜「LABYRINTH」を聴いています。Gustav Mahlerの交響曲第9番も聴き始めました。Bruno WalterのものとRafael Kubelikのものです。これらの作品の中に何か面白い部分を見つけ、それらが私の身体に影響をあたえるものであれば、そのうち紹介させていただきたいかと。